データ分析屋。 数学と科学をもって鋭い知性と病まない強靭な心を鍛えることを研究しています。 心を病まずに生きれる人を増やすことを目指しています。
セントジョーンズワート(またはセイヨウオトギリソウ)はヨーロッパで昔から使われてきたハーブです。 ハーブティーや抽出したサプリが流通していますね。 海外ではうつ病や不安障害への治療でも使われています。 今回はセントジョーンズワートの効果について紹介していきます。 セントジョーンズワートの効果 2016年のメタ分析によると、セントジョーンズワートはうつに効き(d=0.49、p=0.0002)、 中程度や軽度のうつに対してはうつ治療の薬と同程度の効果が得られるが副作用が少ない(d=-0.2…
ロディオラ・ロゼア。和名はイワベンケイ。 メンタルや疲労軽減に効くとされ、中国で使われてきたハーブの一種です。 薬局でサプリなどを見かけますね。 今回はロディオラの効果を紹介していきます。 ロディオラの効果 2012年の系統的レビューでは、ロディオらが肉体疲労・精神疲労に効くとする研究はあるものの、バイアスや手法の問題があり、矛盾した報告も多くあるため、 より多くの研究が必要という結論を出しています。 また、201…
運動すると頭も良くなるということは昔から言われていまして、実際に昔から数多くの実験で検証されています。 しかし、筋肉に大きな負荷をかける レジスタンストレーニング (筋トレなど)と、 有酸素運動 (ランニング・サイクリング・HIITなど)では、だいぶ効果が違うので、それぞれ別の記事で扱っていきます。 今回は、筋トレなどのレジスタンストレーニングの効果について紹介していきます。 有酸素運動の効果についてはこちら↓ 筋トレの効果 2019年のメタ分析では、筋トレは認知能力(総合)の向上(d=0.71、p<0.001)、簡易認知テストの成績が向上(d=1.28、p=0.00…
テアニンはお茶に含まれるアミノ酸の一種です。 お茶のうまみ・甘みを生み出している成分ですね。 緑茶や紅茶などに含まれていますが、特に日陰で育った茶葉(特に玉露や抹茶など)に多く含まれています。 テアニンは不安や睡眠に効くサプリとして売られていることが多い一方、カフェインと一緒に飲むと集中力が上がるとも言われています。 今回は、そんなテアニンとカフェインの効果・使い方・副作用などを紹介していきます。 テアニンとカフェイン・お茶の効果 2015年のメタ分析によると、 お茶を飲むと鬱になりにくくなり 、1日にお茶を3杯飲むごとに鬱のリスクが37%ずつ下がることがわかりました。 また、201…
昼寝。 最近はパワーナップと言って、昼寝で仕事のパフォーマンスを上げることができる!と紹介する本がいくつか出ていますね。 Googleでも、社員のために昼寝用のポッドを社内に用意していたり、最先端の企業でも導入する会社があります。 今回は、そんな昼寝の効果を検証していきます。 昼寝の効果 2005年のメタ分析によると昼寝をすると パフォーマンスが上がり (d=0.014、p<0.0001)、 疲れが取れる (d=0.096、p<0.000…
オメガ3。 魚やナッツなどに多く含まれる、必須脂肪酸ですね。現代人の食生活だと不足しがちなので、よくサプリで売られてますね。 基本的には、アルツハイマー病や、認知症のリスクを下げるとされています。 今回はオメガ3の効果について紹介していきます オメガ3の効果 2015年のメタ分析によると、 オメガ3が欠乏している人がオメガ3を摂取した場合は短期記憶が上がった (d=0.26、p=0.003) が、それ以外の人には効果がなかった。 2014年のメタ分析では、 オメガ3で大うつが改善 (d=0.56、p=0.002)し、 それ以外のうつも改善した (d=0.22、p=0.0…
作業中に音楽を聴くとパフォーマンスは上がるのでしょうか? 「音楽を聴くと気分が上がって集中できる」 「音楽は気が散るから聴かない」 どちらの意見もよく聞きます。 今回は音楽の効果について紹介していきます。 音楽の効果 2019年のメタ分析によると、音楽には 生理学的なストレス(心拍数・血圧・ホルモン)を軽減 (d=0.38、p<0.001)し、 精神的なストレスを軽減 (d=0.545、p<0.001)効果があります。 2004年のメタ分析でも、 ストレスによる興奮を大きく軽減 (d=0.67)すると報告されている。 また、2013年のメタ分析では、 音楽は睡眠の質を大きく上げる (d=-…
N-バックとは、ワーキングメモリを評価するのに使われるテストです。 繰り返しやると、ワーキングメモリが向上するかもしれないということが発見されて以来、脳トレの一種になりました。 ちなみに、アプリなどで試すことができます 今回は、N-バックとそのほかの脳トレの効果を検証していきます。 Nバックの効果 2017年のメタ分析によると N-バックはワーキングメモリを向上し( d=0.62、p<0.001)、この効果は他の脳トレよりも効果が高いと報告されている。 結論:ワーキングメモリに効果大 N…
マルチビタミン。 サプリとして良く売られてますよね。 色々な効果があるといわれていますが、今回はマルチビタミンの認知機能・メンタルに対しての効果について紹介します。 マルチビタミンの効果 2012年のメタ分析によると、マルチビタミンは 短期記憶を上げる (d=0.32、p<0.01)が、長期記憶・言語機能には影響なしと報告されています。 また、2013年のメタ分析では、マルチビタミン+ミネラルには ストレスを軽減し (d=0.35、p=0.001)、 不安が減り (d=0.32、p<0.001)、 疲労が軽減し (d=0.27、p<0.001)、 混乱が減る (d=0.225、p<0.00…
今回は、モチベーションでIQが上がるかもしれない!という研究があったので紹介します。 モチベーションの効果 2011年のメタ分析では、モチベーションとIQの関係について調べた2の研究をまとめた結果、 インセンティブでIQが上がる(d=0.64、p<0.001) 元のIQが低い人の方が影響が大きい 学業・成績・就職・犯罪との相関はモチベーションの影響がIQよりも影響が大きい という結論を出した。 この研究の面白いところは、IQ…
更年期障害。女性にとってはかなり深刻な問題ですね。 症状としては顔の火照り、ホットフラッシュ、異常発汗、動悸、目眩、高血圧症などの 血管運動神経症状 や、 情緒不安、イライラ、不安感、抑うつ、不眠、頭重感などの 精神神経症状 があります。 仕事どころではないし、大変ですよね。 今回は、更年期障害への対策について解説します。 更年期障害の対策 現時点での最新の研究をまとめると、 血管運動神経症状(顔の火照り、ホットフラッシュ、異常発汗、動悸、目眩、高血圧症)に対しては、 ツボ押し(頻度:d=-0.66、症状の重さ:d=-0.49) ヨガ(d=-0.27) イソフラボン(d=-0.2…
メラトニンは睡眠を司るホルモンの一種です。 普段は体内でも生成され、夜になると眠気を誘発します。 そういう経緯もあって、不眠症・時差ボケに効くサプリとして売られています。 なので、今回はメラトニンのサプリが睡眠の質を改善するのかについて解説していきます。 メラトニン(サプリ)の効果 2013年のメタ分析によると、メラトニンは一次性不眠症に対して 寝つきを良くし (d=0.127、p<0.001)、 睡眠時間を増やし (d=0.078、p=0.013)、 睡眠の質を高める (d=0.22、p<0.001)効果がある。 また、2014年のメタ分析によると、手術前の 不安の減少 (d=…
カヴァ(カバ)は不安に効くサプリとして知られています。 不安は勉強や仕事のパフォーマンスを下げるので、不安への対策をすることはパフォーマンスを上げるためにも重要です。 というわけで、今回は不安に効くとされるカヴァの効果について検証していきます。 カヴァの効果 2010年に発表されたレビュー論文によると、カヴァは 不安の軽減に効果がある (d=1.…
瞑想。 古くから様々な宗教や文明に存在していました。 最近になってマインドフルネスなどと呼ばれ再び注目を浴び、Googleなどの有名企業でも導入されたりしています。 一方で「本当に効果があるかどうか怪しい」と思う人もいるのでは無いでしょうか。 今回は瞑想の効果について紹介していきます。 瞑想の効果 2014年に発表されたメタ分析によると、 長期的に瞑想を継続した場合に脳の認知、身体認識、記憶、感情コントロールを司る部位がの構造に変化がある (d=0.46)ことがわかっています。 また、他の3つのメタ分析の結果をまとめると瞑想には 対人関係を改善する(d=0.98) ネガティブ性格を改善する(d…
イソフラボン。 大豆に多く含まれる成分で女性ホルモンに似た働きをすると言われています。 今回は、イソフラボンの効果を検証していきます。 イソフラボンの効果 2015年のメタ分析では、女性に対してソフラボンを摂取すると認知機能を向上(d=0.08、p=0.014)、記憶力(視覚)を向上(d=0.10、p=0.016)などの効果があった。 結論:効果はあるかも 女性の場合、認知機能と記憶力が少し上がるみたいですね。 イソフラボンを多く含む大豆は和食によく使われるので、日本人にとっては嬉しい情報。 納豆、豆腐、えだまめ、味噌汁などを食べるように心がけるのもいいかも。 Cheng, Peng-Fei…
高麗人参。滋養強壮に効くとされ、古くから中国、朝鮮、日本で使われてきた漢方ですね。 昔から病気や男性機能の衰えに対して使われたりします。 今回は、高麗人参の効果があるのか紹介します。 高麗人参の効果 2016年のメタ分析によると、高麗人参は疲労軽減に効果があり(d=0.34、p<0.001)、運動能力などへの効果はないです。 また、余談ですが2012年の統計的レビューでは、高麗人参はEDに効果があり(d=2.40、p<0.001)、男性機能の向上(d=0.79、p<0.00…
エクスプレッシブライティング(筆記開示) とは、「自分が思っていることをそのまま書く」手法です。 嫌なことや落ちこんだとときにするとメンタルが改善するといわれています。 この記事では、エクスプレッシブライティングの効果を紹介していきます。 エクスプレッシブライティングの効果 2015年のメタ分析によるとでは、エクスプレッシブライティングは以下の効果があると報告されています。 メンタル全般に小さな効果あり(d=0.127) 問題行動が減った(d=0.131) 問題を抱え込むことが減った(d=0.107) 個人的適応度が微妙に上がった(d=0.019) 社会的適応度が上がった(d=0.15…
季節の変わり目は風邪をひきやすいです。 そこで、今回は科学的に正しい風邪予防法を解説していきます。 風邪予防の方法 ビタミンCの摂取は一般人に対しての風邪予防効果はないが、寒い中で運動している人に対しては風邪予防になり(d=0.48)、風邪の期間を短くし・症状も緩和してくれます。 また、ビタミンDの摂取は欠乏している人に対してに風邪予防効果があります(d=0.664)。 結論 使い方としては、 普段はビタミンDを取るようにして、運動をした日はビタミンC…
今回は仕事の疲れの根本的な原因を調べてくれた素晴らしい研究があったので紹介します。 疲れの原因を探って、それらを直接対処していましょう 。 仕事の疲れの原因 2016年に発表されたメタ分析によると 仕事の疲れの原因 睡眠不足(d=1.24) 精神努力(d=0.91) 仕事量(d=0.25) 残業・長時間労働(d=0.43) 雑音・振動・温度などの環境要因(d=2.83) 人間関係など(d=0.30) 仕事疲れで起こること 短期記憶の低下(d=2.27) メンタルの悪化(d=0.86) ミス、怪我(d=0.42) 病気(d=0.3…
イチョウ葉エキス。 認知機能をあげてくれるサプリメントとして売られていることがあります。 今回はそんなイチョウ葉エキスの効果を紹介します。 イチョウ葉エキスの効果 201…