フラボノイドの効果【メンタル】
フラボノイドとは、ポリフェノールの群であり、大豆に含まれるイソフラボン、 緑茶に含まれるカテキン、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニン、などなどいくつもの抗酸化物質のグループです。 今回は、フラボノイドの効果について解説していきます。 自然の効果 202…
トリプトファンの効果【メンタル】
トリプトファン。 必須アミノ酸の一つで、体内でセロトニンやメラトニンに変換される、不眠症・時差ボケ・うつ病などに効果があるとされています。 ちなみに必須アミノ酸は人間の体内で十分に生成されないため、外部から摂取する必要があるアミノ酸のことです。 今回はそんなトリプトファンの最新の効果について紹介していきます。 トリプトファンの効果 2021年のメタ分析によると、 トリプトファンのサプリメントを1g以上摂取すると夜中に目が覚めることが減り、睡眠の質を上げる (d=1.08、p=0.017)。 2014年のメタ分析によると、鬱患者は血中トリプトファン濃度が著しく低い(d=-0.84、p=…
自然の効果【メンタル】
今回は、自然の効果について解説していきます。 自然の効果 2020年のアンブレラレビューによると 自然とのつながりを感じると 幸福度が上がり 、 ポジティブ感情を増やし 、 人生満足度を上げ 、 バイタリティを上げる などの効果があります 。 結論 自然とのつながりを感じることははメンタル・幸福度・満足度などの面でとてもいいです。 植物を育てたり、公園などで自然を感じたりするとよいでしょう。 Hossain, Md & Sultana, Abida & Ma, Ping & Fan, Qiping & Sharma, Rachit & Purohit, Neetu & Sharmin…
クルクミンの効果【メンタル】
クルクミンはウコン(ターメリック)に含まれる成分でカレーなどに入っています。 今回は、クルクミンの効果について解説していきます。 クルクミンの効果 2019年のメタ分析によると クルクミンは うつを軽減し 、 不安を減らす などの効果があります 。 結論 クルクミンは不安やうつに効果があるようですね。 現状サンプル数が多いわけではないですが使う価値は十分にありそうです。 カレーやサプリメントで摂取してみるのが良いでしょう。 Fusar-Poli, Laura et al. “Curcumin for depression: a meta-analysis.” Critical reviews…
孤独の影響【メンタル・睡眠】
今回は孤独の影響について紹介します。 孤独の影響 2020年のアンブレラレビューによると、 孤独は 認知症 、 パラノイア 、 精神病 、 自殺、鬱と強い相関がある 。 また、2020年のメタ分析によると、 孤独は不眠症とも相関している 。 結論 孤独はメンタルと睡眠に悪影響を与えます。 社交的である必要はありませんが、信頼できる人が一人でもいるといないのでは違います。 孤独にならないように誰か話をできるひとをつくるといいでしょう。 Solmi, Marco et al. “Factors Associated With Loneliness: An Umbrella Review Of…
ヨガの効果【認知機能・メンタル】
ヨガ。 もともとは、インドで生まれた心身鍛錬のための修行法です。 特に女性に人気のあるエクササイズとしてあちこちにヨガ教室などを見かけますね。 今回はヨガの効果を紹介していきます。 ヨガの効果 2015年のメタ分析によるとヨガは 認知機能の向上 (g=0.33、p<0.001)、 注意力と処理速度の向上 (g=0.29、p<0.001) 実行機能の向上 (g=0.27、p=0.001)、 記憶力の向上 (g=0.18、p=0.051)などの効果がある。 2013年のメタ分析によると、 ヨガは鬱に対して通常の治療(d=-0.69、p<0.001)や、 リラクゼーション(d=-0.62、p=…
セルフコンパッションの効果【メンタル・睡眠】
セルフコンパッション(自己受容)とは、自分の欠点などを受け入れて思いやりをもって接することです。 今回は、セルフコンパッションの効果について解説していきます。 セルフコンパッションの効果 2019年のメタ分析によると セルフコンパッションセラピーは セルフコンパッションをあげ 、 不安を減らし 、 うつの症状を軽減する などの効果があります 。 また、202…
炭水化物の効果【睡眠】
今回は、炭水化物の効果について解説していきます。 炭水化物の効果 2021年のメタ分析によると、 炭水化物の摂取量が少ないと深い睡眠(N3)が増加し(d=0.37、p<0.001)、多いとレム睡眠が増加する(d=-0.38、p<0.001) 。 睡眠時間、睡眠効率、寝付きの良さ、中途覚醒などについては現状十分なデータがない。 結論 炭水化物の量をコントロールすることで睡眠の各ステージの量を調整できそうです 。 レム睡眠は記憶に影響を及ぼし、深い睡眠(N…
tDCSの効果【短期記憶・反応速度】
tDCSとは、頭の上から微弱な電気を流して脳を刺激する方法です。 元々は鬱治療などの医療目的で使用されてましたが、学習能力やワーキングメモリが向上するということで注目されているテクノロジー。 アメリカではすでにプロゲーマー向けに発売されていて、日本でもネットで買えたりします。 今回は、そんなtDCSの効果について紹介していきます。 tDCSの効果 2016年のメタ分析によると、tDCSは反応速度の向上(d=-0.11)、実行機能の向上(d=-0.11)などの効果があり、記憶力と注意力には影響がない。 別の2016年のメタ分析によると、tDCSはワーキングメモリの向上(d=0.1…
睡眠不足の影響【全てに悪影響】
睡眠は昔から多くの研究がされている分野です。 「睡眠不足は健康に悪い」「徹夜すると頭が悪くなる」などよくききますよね? 実際、睡眠不足だと寿命が短くなったり、太りやすくなったり、病気になりやすくなったりと健康へ大きな悪影響があります。 逆に寝すぎても寿命が短くなるので、ほどほどの睡眠(6〜8時間)がちょうど良いと言われています。 今回は最新の論文を集めて、睡眠不足の影響と症状を徹底的に解説していきます。 睡眠の効果 2010年のメタ分析によると、睡眠不足は 注意力の低下 (d=-0.76、p<0.001)、 認知機能(速さ)の低下 (d=−0.30、p<0.001)、 推論能力の低下 (d…
グリットの効果【幸福度】
グリット(Grit)とはやり抜く力、もしくは粘り強さです。 グリットとは鍛えられるもので、高いグリット持っていると物事をやり遂げる確率が高くなると言われています。 今回は、グリットの効果を紹介していきます。 グリットの効果 2021年のメタ分析によると、グリットは客観的ウェルビーイング Subjective Well Being (ポジティブ感情、ネガティブ感情、幸福、うつ、人生満足度、仕事満足度、学業満足度など)(r=0.46→d=1.04、p<0.001)、 努力の継続(r=0.38→d=0.82、p<0.001)、一貫した関心(r=0.23→d=1.04、p<0.00…
砂糖の効果【注意力・疲労】
「勉強時の栄養補給に飴やブドウ糖を食べるといい!」という話をたまに見かけるのですが、 今回は糖類の効果について紹介します。 炭水化物の効果 2019年のメタ分析によると、糖類を摂っても気分は上がらず、むしろ 疲れやすくなり (0~30分時点:d=−0.15、p=0.004) 注意力も下がる (30~60分時点:d=-0.15、p=0.01)。 結論 勉強の栄養補給に糖類を摂るのは、完全に逆効果のようです 。 高いパフォーマンスを維持したいなら、むしろ砂糖を減らした方がいいかもしれませんね。 Mantantzis, Konstantinos et al. “Sugar rush or sugar…
旅行の効果【メンタル】
仕事からリフレッシュするために、旅行に行ったりしますよね。 ちょっと普段と違うことをするだけで、現実から解放された気分になります。 僕もたまに孤独のグルメのように知らない場所を散策したり、未知の味を求めて食べ歩きしたりします。 今回は旅行とメンタルの関係性について調べた、いい研究があるので紹介します。 旅行の効果 2009年のメタ分析によると、 旅行で健康とメンタルが改善する (d=0.43)が、 仕事に戻ると効果は消える (d=-0.3…
ビタミンDの効果【認知機能・メンタル】
ビタミンD は、必須栄養素の一種で日光を浴びた時に体内で生成されます。また、食事やサプリでも摂取することができます。 特に日光が少ない地域では欠乏しがちなので、海外では医者や政府がサプリの摂取を推奨していることもあります。 今回は、そんなビタミンDの効果・使い方・副作用について解説していきます。 ビタミンDの効果 2017年のメタ分析によると、 ビタミンDの欠乏と認知機能の低下には相関があった (d=0.12、p<0.001)が、 ビタミンDサプリによって認知機能が上がる研究も多くあるが証拠はまだ確定的ではない(d=0.21、p=0.1)と報告している。 さらに、201…
セージで頭がよくなるかも?
セージ。 料理やアロマオイル、サプリなどに使われるハーブですね。 英語で「賢者」という意味を持ち、不安に効くハーブとしてヨーロッパで使われてきました。 最近は、アルツハイマー病とうつ病への効果や抗酸化力の研究が盛んです。 今回の記事では、セージの認知機能への効果・副作用・使い方について解説していきます。 セージの効果 2016年のレビュー論文では、 スペインセージのサプリを使った3つの研究では認知機能(長期記憶、注意力、記憶速度)、気分(覚醒度、冷静さ、満足度)、疲労軽減への効果が確認された 普通のセージのサプリを使った…
思い込みの影響
ブラシーボ効果。 「効果がある」と思い込むことで、本当に効果がでてしまう現象です。 基本的に科学や医学の実験では、偽薬というニセモノの薬とホンモノの薬を二つの別のグループに飲ませることで、薬の効果が思い込みではないことを実証します。 当サイトで紹介している多くのサプリなども、この偽薬を使った実験によって効果が実証されたものが多いです。 一方で、脳トレなどの実験ではあまり偽薬のようなものが使われません。 今回は、思い込みで頭がよくなるかも?という研究を紹介します。 思い込みの効果 2016年の実験では、「頭がよくなる」と知らされて脳トレをしたグループのIQスコアが5~10ポイント上がった(d=…
スタンディングデスクの効果
スタンディングデスク。 立ちながら仕事をすると「健康的」「カロリー消費が増えるので痩せる」「勉強と仕事のパフォーマンスも上がる」とか言われているので、愛用している人も増えましたね。 今回はスタンディングデスクの効果について紹介していきます。 スタンディングデスクの仲間に、立つだけなく動くことも取り入れたアクティブワークステーション(トレッドミル、サイクリング、ステッパーなどがついたスタンディングデスク)というものもあります。 こちらも調べました。 スタンディングデスクの効果 2018年のメタ分析によると、スタンディングデスクを使用した場合、1分あたり男性は0.19kcal、女性は0.1kcal…
気温の影響【認知機能・記憶力】
常に私たちに影響を与えている要素の一つに気温があります。 今回は、気温が頭の良さにどう影響するか検証しながら、頭が良くなる最適な気温を探っていきます。 気温の影響 2019年の大規模な調査では、16℃から32℃まで温度を変化させて実験した結果、 女性の場合は気温が高くなると認知能力(数学・言語)が上がり 、 男性の場合は気温が低くなると認知能力(数学・言語)が少し上がる という結果が出た。 また、2010年のメタ分析では、 暑すぎると(32℃以上)だと認知能力が下がり(d=-0.38) 、 寒すぎても(10℃以下)認知能力が下がる(d=-0.3…
練習の効果
「成果を上げたいなら、たくさん練習すればいい」 無意識にそう思っているのではないでしょうか。 実際に、誰でも1万時間練習すればプロになれるという「1万時間の法則」というものが少し前に流行しました。(後で別の研究で否定されています) 今回は、練習が本当に効果があるのか紹介していきます。 練習の効果 2014年のメタ分析では、音楽、ゲーム、スポーツ、学業、仕事の成果はどれくらい練習量の影響を受けるのか調べました。 その結果、ゲームは26%(d=1.12、p<0.001)、音楽は21%(d=1.09、p<0.001)、スポーツは18%(d=1.01、p<0.001)、 学業は4%(d=0.45、p…
バレリアンの効果【睡眠・不安】
バレリアンは、不眠症やストレスに効くハーブとしてサプリが売られています。 成人の1/3は不眠症の傾向があるそうです。意外と多いですね。 なので、今回は不眠症に効くと言われるバレリアンの効果を紹介していきます。 バレリアンの効果 2020のメタ分析によると、バレリアンは 睡眠の質をあげ (d=0.36、p=0.1)、 不安を減らす (d=0.51、p=0.…