睡眠は昔から多くの研究がされている分野です。
「睡眠不足は健康に悪い」「徹夜すると頭が悪くなる」などよくききますよね?
実際、睡眠不足だと寿命が短くなったり、太りやすくなったり、病気になりやすくなったりと健康へ大きな悪影響があります。
逆に寝すぎても寿命が短くなるので、ほどほどの睡眠(6〜8時間)がちょうど良いと言われています。
今回は最新の論文を集めて、睡眠不足の影響と症状を徹底的に解説していきます。
睡眠の効果
2010年のメタ分析によると、睡眠不足は注意力の低下(d=-0.76、p<0.001)、認知機能(速さ)の低下(d=−0.30、p<0.001)、 推論能力の低下(d=-0.13)、ワーキングメモリの低下(d=-0.56、p<0.001)、短期記憶の低下(d=−0.38、p<0.01)などの悪影響がある。1
2007年のメタ分析では睡眠不足だと認知機能の速さが低下し(d=-1.97)、正確さも低下する(d=-1.06)と報告している。2
また、2015年のメタ分析によると睡眠時間が短すぎると鬱になりやすく(d=0.15、p=0.02)、 睡眠時間が長すぎても鬱になりやすい(d=0.19、p=0.02)。3
2020年のメタ分析では、睡眠と不安症の影響を調べた結果、睡眠妨害(d=2.16)、睡眠時間(d=-0.40)、睡眠継続性(d=-0.49)、睡眠の深さ(d=-0.20)が不安障害に影響を及ぼすことがわかった。4
1996年のメタ分析によると、睡眠不足は認知能力を大幅に下げ(d=-1.55、p=0.08)、メンタルを大幅に下げる(d=-3.16、p=0.014)。 また、毎日5時間以下の睡眠が続いた場合(d=-2.04)は、徹夜(d=-1.21)よりも悪影響があると報告しています。5
結論:睡眠不足はヤバい
睡眠不足は頭の良さに関わる全ての分野に悪影響を及ぼすみたいですね。
睡眠を増やせば頭がよくなるわけでは無いですが、睡眠不足だと頭が大幅に悪くなります。
特に目新しい情報では無いですが、「睡眠不足でバカになる」証拠があれば徹夜する気も失せるでしょう。
僕のオススメは、毎日同じ時間に寝るために寝る時間にアラームをかけることです。
「アラームがなったら寝る」ということを習慣づけることで規則正しい睡眠リズムが作れます。
ぜひ試してみてください。
- Lim, Julian, and David F Dinges. “A meta-analysis of the impact of short-term sleep deprivation on cognitive variables.” Psychological bulletin vol. 136,3 (2010): 375-89. https://doi.org/10.1037/a0018883↩
- C. D. Griffith and S. Mahadevan, “The influence of fatigue on human performance: Meta-analysis of sleep deprivation effect on performance measures,” 2007 IEEE 8th Human Factors and Power Plants and HPRCT 13th Annual Meeting, 2007, pp. 291-296, https://doi.org/10.1109/HFPP.2007.4413222↩
- Zhai, Long et al. “SLEEP DURATION AND DEPRESSION AMONG ADULTS: A META-ANALYSIS OF PROSPECTIVE STUDIES.” Depression and anxiety vol. 32,9 (2015): 664-70. https://doi.org/10.1002/da.22386↩
- Cox, Rebecca C, and Bunmi O Olatunji. “Sleep in the anxiety-related disorders: A meta-analysis of subjective and objective research.” Sleep medicine reviews vol. 51 (2020): 101282. https://doi.org/10.1016/j.smrv.2020.101282↩
- June J. Pilcher, Allen I. Huffcutt, Effects of Sleep Deprivation on Performance: A Meta-Analysis, Sleep, Volume 19, Issue 4, June 1996, Pages 318–326, https://doi.org/10.1093/sleep/19.4.318↩